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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第102章 明日を夢見て死んでいった男~悲劇のソヒョン世子~
【画像あり】

☆ 内官は王の影、という言葉があるそうです。

 この内官さん、まさにそれなんだけど、妙に存在感のある人で、

 気になっていました。☆

 朝廷で心底から王様を思う人なんて、誰もいないですからね。

 皆、我欲に凝り固まり、自分がのし上がるために王様にお世辞を言う人ばかり。

 その中で、いつも影のように付き添う内官だけが王様のことを考えている。

 その背景には、こういう理由があったのかと初めて納得できました。

 どんなドラマでもそうでしょうが、

 主役だけでなく、その周辺の人物をも克明に描くことで、

 物語りそのものに奥行きが出て、更に主役の姿がくっきりと浮かび上がって

 きます。

 このドラマもまさに、そんな感じ。

 世子夫妻、また端役だけれども、いつもひっそりと王の側に付き従い、

 王も何かあれば意見を問うの内官の存在感は大きい。

 その内官と王のなれそめをほんの少し挿入するだけで

 ドラマがぐっと引き締まってきました。

 丁寧にドラマを作っているなと作り手の意気込みが見る私にも伝わって

 くるようでした。

 番組内で、このような説明がありました。

 ソヒョン世子は仁祖(父王)が思うように、清国に同化したわけではない。

 清国で進んだ文明や考えに触れて、朝鮮がこのままではいけない、もっ

 と進んだ知識を得るべきだと悟ったのである

 表現は異なりますが、大体、そんなようなことが語られていたと思います。

 王様も重臣たちも皆、世子が(蛮国)と蔑む清国の風習に染まり、

 敵国の手先のようになってしまったと誤解したのですね。

 相手より強くなるためには、まず相手を知ること。

 知ることは理解すること。

 相手を理解して、それを上回る知識を身につけてこそ、相手より強くなれる。

  世子はそう伝えたかった。

 ですが、清国との負け戦で清国に憎しみと敵意しか抱いていない王様には

 理解できなかった。

 
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