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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第111章 坂の上から
坂道の途中 道に面したとあるお宅には
可愛い犬がいて 年取ったおばあさんが一人で世話していた
散歩に連れていって貰えないものだから
見知らぬ人が通れば歓んで 体一杯親愛の情を示す
坂道を人が通りかかる度
犬小屋から飛び出して吠える
その度に 通行人は
どこからともなく飛び出してきた犬に仰天していた
その頃 既に私は二十代
坂を見下ろせる場所から
その光景を笑ってはならないと思いつつ笑っていた
ある夜
友人の披露宴に呼ばれての帰り道
近道を通った
自転車で一挙に坂道を駆け下りようとしたら
いきなり犬が現れて ワンと吠えるものだから
危うく自転車ごと ひっくり返りそうになった
後で 他人の愕くのを笑って見ている罰だろうと苦笑する
可愛い犬がいて 年取ったおばあさんが一人で世話していた
散歩に連れていって貰えないものだから
見知らぬ人が通れば歓んで 体一杯親愛の情を示す
坂道を人が通りかかる度
犬小屋から飛び出して吠える
その度に 通行人は
どこからともなく飛び出してきた犬に仰天していた
その頃 既に私は二十代
坂を見下ろせる場所から
その光景を笑ってはならないと思いつつ笑っていた
ある夜
友人の披露宴に呼ばれての帰り道
近道を通った
自転車で一挙に坂道を駆け下りようとしたら
いきなり犬が現れて ワンと吠えるものだから
危うく自転車ごと ひっくり返りそうになった
後で 他人の愕くのを笑って見ている罰だろうと苦笑する