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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第150章 椿ノ恋奇譚~深紅の花嫁と月の泪(なみだ)
―昔語りをするとしよう
昔昔 美しい白椿の精は月に恋をした
夜毎 物言わぬ月に椿は語りかけても つれない月は応えもしなかった
椿は血の涙を流しながら
恋い慕う月のために それはそれは美しい花を咲かせた
振り向かぬ男をひたすら想い続けた幾千もの夜の後
雪のように白かった椿は
それはもう鮮やかな赤い花になったとさ―

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