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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第166章 最後の授業(エッセイ)
「最後の授業」
「明日、模擬試験があるのに、なかなか眠れない」
中学三年の末っ子が昨夜、呟いた。既に室内の灯りも消し、母子共に布団に入っている。時間はとうに午前零時を回っていた。
娘は来春、高校受験を控えている。人生で初めての大きな試練といって良い。明日ー正確には日付が変わっているのでもう今日だがー、模擬試験で緊張しているに違いない。
「大丈夫、眠れなくても眼を閉じて布団に入っているだけでも身体を休められるから」
私はアドバイスした。何を隠そう、私自身、数十年前の高校受験時、担任教諭から貰った言葉である。忘れようとしても、いまだに忘れられない光景がある。
「明日、模擬試験があるのに、なかなか眠れない」
中学三年の末っ子が昨夜、呟いた。既に室内の灯りも消し、母子共に布団に入っている。時間はとうに午前零時を回っていた。
娘は来春、高校受験を控えている。人生で初めての大きな試練といって良い。明日ー正確には日付が変わっているのでもう今日だがー、模擬試験で緊張しているに違いない。
「大丈夫、眠れなくても眼を閉じて布団に入っているだけでも身体を休められるから」
私はアドバイスした。何を隠そう、私自身、数十年前の高校受験時、担任教諭から貰った言葉である。忘れようとしても、いまだに忘れられない光景がある。