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弓月 舞 after story 集
第2章 初詣に行きましょうか
「男のほう…──俺と同じ匂いがした。危ないモノを隠し持った人間の匂い…」
「──…(自分も危険人物っていう自覚はあるんだな)」
「…茜さんもさ、さっきの彼女サンみたいに お淑やかにならないかなー」
「悪かったな…がらが悪くて」
茜は零の横を素通りして、参拝の列に戻っていく。
零はニヤニヤと笑いながら彼女の後を追った。
「えー?もしかして焼きモチ焼いてるの?茜さん」
「はぁ?どうしてそうなる」
「正月だけに」
「──…ッ 焼いていない!」
謎のしたり顔を見せてくる零
彼を睨み付けた茜の頬は、興奮気味に叫んだせいか…少し上気していた。
………