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思い出のアルバム
第17章 暗闇
「だと思ったんだ……」
夏奈から発せられた言葉に驚いた。
「“俺、相沢の家わかるし送ってくよー”とか何か違和感あったんだよね…調子良いって言うか。沙織酔ってたから覚えてないかもしれないけど、飲んでる時から、明らか沙織に積極的だったしー」
ジュースをすすりながら淡々と話す。
「あれ、絶対襲うだろうなぁーって思ってたけど、私も彰君と良い感じだったし、気にしなかったんだよねー。でも、それ沙織にも落ち度はあるよ。先輩ばっか見てて、その辺の男を知らなすぎ!!」
超真剣に話す夏奈に、圧倒されてしまう……
「まぁ普通の男は、ちゃんと付き合った女だけって考えてくれるけど、中にはヤるだけヤりたい男も居るんだから……。嫌なら最初からウェルカムな雰囲気出さないの!!」
「ウェルカムな雰囲気って……私そんなの…」
「出してたよ。酔ってたからかもしれないけど、無意識にやってたなら、小悪魔だね沙織。
あんなにボディータッチしたら男は勘違いするし、男を煽る言葉平気で言うし……ある意味超お手本になるけどー」
私は、何をしてたのか……
私は何を…言ったのか………
全然わかんなかった。
「つーか、先輩とはどうなの?そこが元凶でしょ?」
修ちゃんとの事……
今までの想いを全部吐き出す。
寂しいけど、言えない事。
会いたいのに、会いたいって言えない事。
修ちゃんの将来を見据えたこれからのビジョンを聞いたら
甘えられなくて……
いや
あの女に嫉妬してるから……大人になりたくて
ちゃんと理解してるよって思われたくて
無理してるかもと……。
由美に「いつもアッサリしてた」と言われ
少し距離を置いた方がいいのかと思ってる事。
誰かに聞いてもらいたかったこと全部。
途中、泣きながら自分でもよくわからず話してたけど
夏奈は最後までしっかり聞いてくれた。