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キセイジジツ
第12章 作戦
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ベットに横になりながら腕枕に頬を撫でつける。
その眼差しは温かくて離れられないと実感させる。
「……ってな訳で、しばらく悠里はウチに来ないかもしれない」
基本的に意地悪な元も行為後のピロートークは欠かさない。
それが色気のない内容だとしても。
美咲は自分が忙しくていなかった間にあった出来事をすべて聞いて切ない気持ちになっていた。
「そっか…。悠里ちゃんと健くん…ダメになったんだ…」
「お互い、苦渋の決断だったかもな」
「悠里ちゃんは…大丈夫なの?」
「あぁ、恭介が何とかするだろ」
「え、恭介くん?!」
まさかの名前が出て来た事に美咲は眉をひそめた。
「美咲って、恭介の事嫌いなの?」
「嫌いっていうか…よくない噂ばっかり聞くから、悠里ちゃんの相手としてどうなのかと思って」
「よくない噂ってどんな?」
「まずは元ヤンとか暴走族の総長だったとか…」
「あぁ、それ恭介じゃなくて健のもう一人の親友の淳って子の事だよ」
「えっそうなの?!で…でも、女の子をとっかえひっかえとか!」
「それも…淳の方だな。正確には女の子からすぐ振られるからとっかえひっかえみたいな話になってるらしい」
「じゃあ…恭介くんは特に悪い子じゃないって事?」
「そうだな。俺の勘的に恭介は悪いやつじゃない」
美咲は黙って元の顔を見つめた。
ーーー嘘はついてなさそう。
元の勘は昔から外れた事がない。
何でも迷った時は元の勘に任せれば間違いないと長くそばにいる事で分かっている。
「はーくんがそう言うなら恭介くんは悪い子じゃないって事だね」
「あぁ、恭介の悪いとこと言えば…素人童貞ってとこだけだな」
「素人童貞?」
「風俗とかで童貞は捨てたけど、一般の女の子とはまだヤッた事ないって事」
「へぇ…」
「モテるのに誰とも付き合った事ないんだと」
「意外だね」
「ん?美咲的に風俗は悪い事じゃねーの?」
「そりゃーはーくんが風俗行くのは嫌だけど…そういうとこなんだからそれは自由だと思う」
「ふーん」と元が考えるように腕を組む。
「え、はーくん行った事あるの?」
「どうだと思う?」
「行ってない…と信じてる」
「正解。行く訳ねーよ」
美咲をギュッと抱きしめる。
「美咲さえいればいい」
「はーくん…」
「だから…いいよね?」
そう言うと美咲の股を割って蕾を撫で始めた。
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