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夢のその先…
第13章 新学期


この日も和哉はグランドを眺めていた

座ってる横には…グローブが置かれてた

匡哉は不思議に想い

「仲間に入らないのか?
グローブもあるのに…何故?」と訪ねた

「匡哉先生と話がしたかった…
行き倒れてた時から…話してみたかった」

和哉のストレートな言葉に…匡哉は笑った

血が…そうさせるのか?

親子だと…名乗らなくても…

和哉は無意識のうちに…父親をかぎ分ける

「そうか。何が話したかった?」

「匡哉先生、俺…嫌いか?」

無視して来た

和哉の小さな胸のうちを傷つけてしまった

「嫌ってなんかないよ
でもね…新任だったからね…
一人の子と必要以上に仲良く…ってのは避けようと想ったんだ… 」

無難な答えを用意する

「俺は…クラスの生徒のうちの一人か…」と呟き立ち上がった

「先生、もう気を使わなくて良いよ!」

和哉はそう言い走り出した

匡哉は…放っておけず…

後を追った

このまま…

和哉と話さなかったら…

もう和哉は近寄らないだろう…



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