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夢のその先…
第17章 重なる偶然


匡哉が街を歩いていると

上着の裾を引っ張られた

ん?

何だろう…と見てみると

そこには和哉が立っていた

「和哉…?」

まさかの偶然に…

匡哉は…和哉を確かめる

匡哉の目の前には

和哉が笑って立っていた

「匡哉先生」

嬉しそうに名を呼ばれ

匡哉の目尻も少し下がる

「買い物かい?」

「そう。大掃除したんだよ!
大掃除の後は買い出し」

毎年

和哉が物心ついた頃から、繰り返す年末

楽しそうに話す和哉の頭を、匡哉は撫でた

「迷子になるからな、母さんの所にいないとダメだよ!」

「うん!またね匡哉先生」

「新学期に逢おうな!」

匡哉は和哉に手をふった

和哉は、母親を探して…駆けて行った



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