この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夢のその先…
第18章 命
若葉は…母に
「何故…匡哉がこの街にいるの?」
と問い掛け た
「知らないわ。
私達も…X'mas前に和哉に聞いただけ!
和哉の担任の先生だって…
和哉が写真を見せてくれた…
それで知ったのよ」
「…和哉は…匡哉を父だと…?」
知っているの?
言葉には出来なかった
「朝陽は言ってない…って言ってた
担任の先生!それしかない…ってね」
瑞恵はそう言うと…ため息をついた
康孝は
「血だろうな…父だと…教えなくても…
和哉の中の血が…父をかぎ分ける…」
と、和哉の匡哉を、思って話す時の瞳の輝きを思い出した
「和哉は…父と知らず…過ごしてる?」
若葉は…口を押さえ…
瞳には涙を溢れさせていた
「そうだ!」
父が言う
和哉は…父と知らず…懐いていると…
なんと言う…皮肉な…
こんな運命…用意しなくて良い
朝陽は苦しんだ
苦しんで
苦しんで…
一人で和哉を産んだ