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この出会いは…
第1章 最悪な出会いと最低な再会
「二人ともありがとね。琴莉は彼もいるのに。今日のは、まぁ置いといて…でも楽しかったよ。」

「彼氏のことはいいの!でも、知花がそう言うならね、まぁいいか。」

「よし、ちゃんと飲み直そっか!」

新たに注文した生ビールが運ばれてきたところで乾杯し直し、反省会ならぬグチ大会がスタートした。
とは言え、私はお酒があまり強くない。
琴莉は飲める方だけど、確か美怜もそんなに強くないはず。
すぐにいい感じに出来上がった私たちのグチは止むことがない。
それはもう、散々に。

「でも、前向きになったとたんにコレって、まだ当分恋愛はやめときなって事かな〜」

「いや、今日のは私のミス!知花はもう十分充電したでしょ?だから大丈夫!」

「あはは。充電って…」

「私も美怜も知花にはイイ男に出会って欲しいのよ。充電期間はもうおしまい!」

琴莉は私の背中をバンバン叩きながらそう言うと、ちょっとお手洗い〜と、意気揚々と部屋を出ていってしまった。

「もう、痛いって。琴莉はお酒強いからいいけどさ、私は結構フワフワしてるのに!余計に酔いがまわるじゃん!」

私の言葉に、美怜がクスクス笑う。
でもね、と声をワントーン下げて話し始めたと思ったら、スッと真顔になった。

「琴莉の言った通りだよ。私は知花に幸せになってもらいたい。素敵な人を見つけて素敵な恋愛をして欲しいよ。」

握っていたビールグラスから手を離して、美怜が続ける。

「過去に囚われて欲しくない。もう、今の知花なら大丈夫だと思うんだ、私。」
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