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自己負担。
第8章 波乱の幕開け


好きな人に抱かれても、辛いと感じるのはどうしてなんだろう。
心がこもっていないから?
その行為に集中できていないから?

違う。多分あのときと今では先輩への思いが変わっているからだ。

辛くても一緒にいられれば幸せだったあの時と比べて、
今はそんな風には思えない。

信用しきっていたアキにも裏切られて、
先輩には嫌がるのを無視されて無理やり抱かれて、

もう誰を信じたらいいかわからない。




精神的な疲れは身体にも影響するのか、
わたしはその日体調を崩して3日間学校を休んだ。

先輩にもアキにも夢乃先輩にも会わなくていいと思うと多少は心が楽になったけど、
夢にはあの忌まわしい出来事が何度も出てきた。

アキの腕の中で幸せそうに微笑むわたし。
でも次の瞬間には突き離されてアキは夢乃先輩と抱き合ってキスをしている。
そして先輩は傷ついたわたしを無理やり抱く。

寝ていても起きていても苦しい。
早くこんな日常から抜け出したい。
でも自分がどうしたいのかわからない。

真実を知りたくてもアキに直接あの時のことを聞きに行く心の余裕はない。

結局逃げるしかできない弱い自分。

誰も知らないところに行ってひっそりと1人で暮らしたい。
寝込んでいた3日間は、そんなことを毎日考えていた。



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