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禁断の果実に口づけを
第9章 デキる女ー倉橋朋子の秘密

 朋子は車に乗り、営業所から少し離れたコンビニに車を停めた。
メンソールのタバコとカフェオレを買って車に戻る。

 化粧を直して、タバコを一本吸うと車を走らせた。
高速に乗り、二つ離れたインターで降りる。

 インターを降りると直ぐに、フェアリーという名のラブホテルがあった。

 朋子の運転する車はフェアリーの中に入ってゆく。

 暫くすると、フェアリーに白いセルシオが入って来て、朋子の車の隣に停めた。

 朋子が車から降りるとセルシオに乗っていた男も降りた。

 顔を見合わせた二人は手を繋ぎ、ホテルの中へと入ってゆく。


 「会いたかったわ。
健(たける)さん」

 朋子は甘える声で男に言う。

 「俺もだよ。
部屋、先に決めないと」

 男はそれに応える様に優しく返す。

 503号室のジャグジーつきの少し高めな部屋を選び、二人はエレベターの中へと消えてゆく。

 待ち切れない男は、エレベターの中で朋子の唇を奪う。
チュッと触れる程度のキスだったが、朋子の身体の芯はジワジワと火照りだす。
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