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鏡の中から…
第7章 熱…
「神楽 茜に出逢った時
我は…魔界に飽きていた
龍族の…堅苦しいしきたりや繋がりに…
ウンザリしていた
女神に見聞録の為に…人の世を旅させて欲しいと頼んだ
女神は我の言い分を聞き届けてくれ
我は人の世に、流れ着いた
人の世に流れ着き…出逢ったのが…
神楽の巫女をしていた 神楽 茜だった
茜は巫女として、天気を操り…
神と崇めたてられていた…
そんな時…干ばつで…作物が出来ず…
多くの村人が…餓えて死んでいった
巫女である茜は…
何故…雨を降らせられないのだ…と、村人から責められていた
そんな時に…出逢ったのだ…茜と
我は…茜に恋をした
我は天気を自由に操れる龍族の者
我のモノになるのなら…
お前に力を貸してやる…そう言い契約を結んだ
契約は茜の体
茜は…他に好いた奴がいた…が、我の者になった
茜は言った
来世も…その次も…
神楽を助けて…力を貸して下さい…と。
その望みを叶えて…我は鏡の中へ入った
未来永劫…我は…神楽の為に在る…
契りを…茜と結んだ
茜は…他の男を想い…
体躯だけ…我に差し出した
他の神楽の者は…皆そうだ…
我を鏡から解き放ち…
諦めて…我に体躯を差し出した
心は…他を想い…
体躯だけ…我は…
差し出され…抱いてきた
それが…神楽の…鏡に入った…
我の総てだ…
我は…誰にも愛されはしなかった
そして、我も…誰も愛しはしなかった
茜は…愛ではない…
償いたい…想いが強い…
無理矢理…能力をやるから…
と、取引をした
諦めて…我に身を投げ出す…
茜は心を殺した…
我は…罪悪感しか…残らなかった
その罪悪感で…
神楽を護って来た…
だが…それも終わりにするつもりだった」
雅龍は、思いの丈の総てを
夏海に話した