この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
鏡の中から…
第8章 始まり
「雅龍、パパになるんだからね」
夏海は雅龍の涙を拭い
泣き虫は…卒業しなきゃね…と笑った
凛とした…笑みを浮かべていた
「お前と作りし子を…手離さねばならぬ…
運命なのか?」
夏海と子供を…魔界に連れ去り…
共に生きようか?
「雅龍、貴方と私との間に出来る子は…
この世に使命がある存在
この地に留まり…人として生きるが定め」
「それでも…だ!夏海…」
「総ては決められし理(ことわり)…なり
決め事は…変えられない…
私は…貴方の子を宿せる様に準備に入る
その準備に一年を要し…この世に産み落とす
貴方と…私との子供を…私は産むと決めたの」
星は…そんな私の未来を指している
「夏海…」
「雅龍…この日から…始まる
私の明日が…今日から始まるの…」
「ならば…悔いのない日々を送らねばな…」
「ええ。悔いのない日々をね」
夏海は雅龍を抱き締めた