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鏡の中から…
第8章 始まり
香住は…「 嘘…」と、信じられずに泣いた
礼二は…「夏海…運命は変えられはしないのだね?」と問い質した
夏海が頷くと…
礼二は天を仰ぎ…顔を覆った…
春海は…「それが、言いかけた事なの?」
春海は…言いかけた言葉の続きを…
聞くことになる
「お兄ちゃん、お願いがあります
生まれ来る子を、神楽の後継者にして下さい」
「夏海…それは僕が決める事じゃない…」
「それでもお兄ちゃんに頼みます!
でないと一族は…名ばかりの祓い魔を名乗り…神楽の名を汚す!」
「夏海…」
「お兄ちゃんは…神楽を継いで…
この子達に渡して…」
「僕には能力は…ないよ?」
「大丈夫…お婆様が…段取りをしてくれる…
そしたらお兄ちゃんが…跡を継ぎ…渡してくれれば良い」
「もし、神楽の後継者になれたとしても…僕には一切の力はない…
それで後継者になれる筈などない…」
「大丈夫。雅龍の血を引く子だもの…
神楽を背負える力は…受け継いで生まれてくる
お兄ちゃんは、一族から…雅龍の子を守って…お願い…お兄ちゃん!」
春海にしたら…青天の霹靂だった
信じられない様な…
話だと、想う
だけど…神楽に生まれて来た春海は…
神楽の力を誰よりも…知っていた