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鏡の中から…
第10章 宝物


気持ち悪い…

何だろう…

胸焼けかな?

暑くて、夏バテかな?

怠い体躯で、ベッドから起きると

吐き気に襲われ…トイレへ直行した

洗面所で…吐いて

部屋に戻ると、心配した顔の雅龍がいた

「夏海、どうしたのだ?」

「気持ち悪いの…」

夏海がそう言うと、雅龍は

「夏海、病院へ行こう…頼むから…」

心配そうに夏海に訴える

7月の中頃から…続く不調

段々、夏海は体力もなくなって…

痩せて行く

雅龍は心配で堪らなかった

でも夏海は大丈夫…と頑張るから…

黙っていたが…

もう限界だった

「解った…」

夏海が了承すると雅龍は

「家族を呼んで参る…」と言い部屋を出て行った

夏海はクーラーを着け

一息着いた

今は夏休み

高校生活最後の夏休み…だった

8月の前半

夏海は体調を崩していた



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