この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
鏡の中から…
第10章 宝物
雅龍は、母香住とお婆様を連れてやって来た
「夏海、気持ちが悪いのかえ?」
お婆様が尋ねる
「そう。胃がね…ムカムカ…吐き気が止まらない…
食べ過ぎかなぁ?」
お婆様は、夏海の状態を見て
「それは妊娠じゃろ」とさらっと告げた
「えええええええええ!妊娠!」
何時かは…妊娠するとは想っていた
そりゃあ…妊娠するのは解っていた
でも、突然じゃない?
こんなに突然…赤ちゃんはやって来るのね
夏海は…驚き…雅龍を見た
雅龍は…信じられない顔で…
その後
物凄く嬉しそうに笑った
「夏海、真贋がそろそろ妊娠じゃろと連絡を貰ったばかりじゃ
診察に行くなら飛鳥井家の主治医の所へ行くが良い…と仰せつかった」
お婆様がそう告げると
「飛鳥井家の主治医?何故?」と問い返した
「お前の腹の子は…龍の血も受け継いでおろうて…」
一般の産院で産める訳はない…
突き付けられる事実に…
夏海は…それもそうね!と納得した