この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
鏡の中から…
第12章 愛しき日々
雅龍は我が子を両手に抱き
キスを落とす
この子達の行く末を…
側で見守れないのが…
辛い
「煌、お前は凰を絶対に忘れるな
凰、お前も煌の事を絶対に忘れるな
二人は共に在るべき存在なのだからな…」
離れ行く…
我が子に言い聞かせる
脳裏に焼き付かせ
言葉を遺す
側にいられぬ…親だから
いられる間は…愛してやまない
愛して…
愛して…
例え…側にいられずとも…
お前達を…見守ると…
雅龍は心に誓う
「 愛している…愛しい我が子よ…」
日々重くなる愛しい存在を胸に抱き
雅龍は精一杯愛を注ぐ
悔いのない様に…
忘れてしまっても…
細胞が…忘れてしまわない様に…
刻んで行こう
「煌、凰!愛しき子よ!」
雅龍は、我が子を腕に抱き上げ
沈み行く夕陽を何時までも眺めていた