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第5章 おうさま

露わになった下のうっすらと生えた繫みを通り、片足を立てさせる。そうすると花弁があられもないほどに開いてしまう。思わず身を捩るけれど彼はびくともせずに、私の待ち焦がれた箇所にそっと息を吹きかけた。サワサワとした悦楽が走り、それだけで隙間から露がこぼれそうなほど溢れ出すのを感じた。


「ふ、うっ」

「ああ……、君のにおいがする」
「や、やだ」


うっとりとした響きがして、一気に耳まで熱くなった。羞恥に震えて身を引こうとするけれど、繋がれた手や、いつの間にか上げた片足をがっちり掴んだ腕に阻まれて、それが出来ない。


「ここも小さいのにしっかりと勃っている」

「や、そんなこと……ふあっ」


自分の指よりも、ずっと温かで滑ったものが花芯に触れる。つんつんと突かれたと思ったら、今度は味わうようにねっとりと舌で舐られて、夢よりも自慰よりももっと刺激的な感覚に、思わず腰を震わせて甘い声を上げてしまう。


「ひぁあッ……、う、ふうう、ッだ、だめ、です……ふあぁッ」


下を見ればジバル様が大きな体を丸まらせて、まるで猛獣が樹液を舐める様に夢中になって股ぐらに顔を埋めてしゃぶりつく。その姿にまたジュクッと入り口が収縮したのが分かった。

貴重な飴玉でもあるかのように執拗にそこを舐めとり、吸われて時折口を放されるとその刺激の強さがあとを引いてビリビリする。
もう甘露が滲み出ているのは明らかなのに、そこには一切触れずに握った手の甲を撫で、掴んだ腿の内側を摩る。それが新しく緩やかな刺激になって、花芯がまたぷくりと硬さをもってしまう。


「ああ、あッ、も……、もう駄目ぇ……ッ」


一際大きな波に飲まれビクビクと腰を揺らすと、彼はようやく口を離して今度は足を抱えていた手の指を自分の口に含む。


「はあ、……ジバル、様……？」

「うん」

「ふあ、」


ぬぷ、と花弁の狭間から太い指が侵入してくる。唾液を絡めたせいか、溢れていた愛液のせいか、今までの情事では常だった痛みのあった挿入が嘘のように柔らかく心地いい。しかしそれでも、しばらく侵入されていなかった肉壁はめりめりと異物を拒否するようにこわばっているのが分かる。
それはジバル様も感じるところなのか、小さく笑った。


「痛かったら言ってくれ」