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エンブレム──奴隷契約編
第3章 罠
「おいおい麻美、助けるって言ったってどうすれば良いんだ?一介の教師にすぎない俺に何が出来るって言うんだ?」
麻美は何も答えられなかった。
もちろん麻美は圭介を信じていたが、目の前で圭介のカバンからタバコが出てきたのは変えようのない事実だ。
もし、圭介を助けるのならば方法は一つしかない。
「先生お願い!この事を誰にも言わないで。ここだけの秘密にしてください」
「おい麻美、気持ちは分かるがそれは無理な話だ。このまま見逃すには事が大きすぎる。とにかく明日の職員会議で───」
「それは駄目!」
田島の言葉を遮り、麻美は泣きながら声をあげた。
「先生お願い……。私なんでもするから秘密にしてください」