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エンブレム──奴隷契約編
第6章 奉仕調教
「ご主人様の……私はご主人様の……が欲しいです」
「聞こえないな。俺の何が欲しいんだ?」
「ご主人様の精液が欲しいです!ご主人様の精液を私に飲ませてください!」
そう言い放った麻美は力なく「うう……」と泣き崩れた。
「な……なに?」
麻美の返事を聞いて田島は驚いた。
それは自分が欲していた完璧な答えだった。
今の麻美からそんな完璧な答えが出てくるとは思いもよらなかった。
田島の読みでは麻美は挿入をお願いしてくるに違いないと思っていた。
流れからしてそれが一番妥当な答えだからだ。
だが田島は麻美の口からそれを示唆する言葉が出れば叱りつけるつもりだった。
奴隷の分際で自らの快感を求めるなど言語道断、無礼にもほどがある。
奴隷はいかに主を満足させるかだけを考えていればよい、と田島は思っていたのだ。
「これから教え込もうとしていた奴隷の心得を、まさか麻美が知っていようとは」
田島は感動のあまり少しばかりうろたえてしまった。