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Lots of things
第16章 Runaway girl
― …
だけど、結局あのままあそこにいても仕方ないし
時間ももう遅いし
この女の子を家に連れて帰った
「どうぞ…汚いけど…」
「お邪魔しまーす♪」
「!?」
さっきまで死ぬんじゃないかってくらい暗くて
笑いもしなかったあの子がいきなり家に入るなり
明るい声でこんなことを言うもんだから
さすがの僕も驚いた
いや、僕じゃない人でもきっと驚く
「あの…」
「お風呂、借りるね?」
「ふ…風呂!?」
「うんっ!
今日はずっとあそこにいて疲れちゃったし
体もダルイし!
あ、服貸してほしいな~全然大きくても
大丈夫だから」
やばい
この子が何言ってんのか全然わからん
「ちょ…」
僕が何を言おうとしても、女の子はそのまま
風呂場の方へと行ってしまった
あーもう…なんなんだよ…
せっかくのビールも完全にぬるくなってしまって
いて、正直仕事なんかよりもずっと疲れた
仕方ないけど、コップに少し氷を入れて飲もう