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捨て犬
第12章 キス、してもい?
奥の部屋に入ると
テーブルの上には
綺麗に盛られた
ハンバーグが
置かれてあった
お皿の上に
ドロッとしたソースのかかった
ハンバーグ
その脇には
ブロッコリーが
添えられていた
「わ、すっげー!
料理本の写真みたいじゃん!」
って俺が言うと
エミは
唇を
きゅっと横にひっぱって
今までで
一番の笑顔を見せた
か
かわいい・・・
エミ、かわいい・・・
てか
そんなことより
ちょっと笑ってんじゃん!!!
俺、めっちゃうれしいっ!!
思わずエミを抱きしめて
身体をゆさぶりながら
エミの名前を呼んだ
「エミ~~~っ」
もう一度
さっきの笑顔が
見たくなって
腕を緩めて
エミの顔を見ると
エミはもう笑ってなくて
びっくりしたような
顔をしていた
「カズマ、どうしたの?」
「え?」
あ、いや
その…
お前が笑ったから
感動した
「すげーうまそうな
ハンバーグだったから
テンションあがっちゃった(笑)
早く食おうぜ!!」
とか言って
俺は急いで何かを誤魔化した。
笑顔の事
エミに言ったら
照れてしなくなっちゃうかもしれねぇ
って思ったから。
「うん、座って」
「お、おう」
歯を見せるような
そんなすごい笑顔じゃないけどさ
口角が
きゅっって
きゅってなってさ
笑ったんだぜ?
あ〜〜〜〜!!
写メりたかった~~~!