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捨て犬
第13章 聞かないで

「エミ・・・
俺、腹へった」


時計を見ると
もう昼過ぎ


「うん」


「エミは?」


「お腹、すいた」


「なんかある?」


「ないの
カズマが
起きるかもしれないから
買い物に
でかけなかった」


「俺は子供じゃね~よ?」


「あ、うん」


「早く起きて欲しかった?」


「・・・うん・・」


「なんで?」


「・・・・」


「なんで?」


「言えない・・」


「言えよ。
言ったら多分
俺、めっちゃ喜ぶ」


「そ、そうなの?」


「あぁ。
だいたい
エミが恥ずかしくて
言えないことは
俺、聞いたら
すっげー喜ぶことばっかだよ。
だから教えてくれよ
なんで?」





「昨日は・・・

してくれなかったから

カズマが起きたら
して欲しかった」



えっ



え~~~~っ!!!!

ほんと?

マジで?

もう早く言えよぉ~~~!!



「ほら、俺
すっげーうれしいじゃん!!
エミもエッチ
したかったのかぁ…
もう、めっちゃうれしいよ、俺!」



オナとかしちゃった
俺ってアホみたいじゃね?!
(笑)

もう俺はテンションMAXで
エミを
ぎゅうぎゅう抱きしめた


「ち、ちがう
カズマ、ちがう・・」


「え?」



「そーじゃなくて」



「じゃなくて?」



「いつもみたいに

後ろから
こう…してもらわなかったから」


エミは
両腕で
自分を抱きしめながら
うつむいた


あ・・あれだ

いつもの儀式。


タバコ吸って
エミを後ろから
抱きしめて

そして

俺が癒される…あれ。



「そっち?」


「そっち」



は、恥ずかしぃ~~~

も、死にそ

めちゃくちゃ
ヤリたがってたの
バレバレじゃん(泣)

ほんと
エミのしゃべりは
理解すんのに時間かかって
結局俺が損してね?




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