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捨て犬
第14章 食べたい?
腹が減った俺たちは
近所のラーメン屋に
行くことにした


仲良く手をつないだまま
ラーメン屋に入ると

マジか・・

間の悪いことに
最近あまり
会ってなかった
俺の悪友がラーメンを食っていた


「おう、カズマ
久しぶりだなぁ」


「あ、あぁ萩原・・久しぶり」


「あっ、彼女できたのか?
こんにちは~
はじめまして萩原です」


エミは
小さく頭だけを下げ
少し俺の後ろに隠れた


手、つないでるとこ見られたから
もう妹なんて言えねぇし
そもそも仲のいい萩原は
俺に妹なんていないことも
知ってるわけで・・・


「こっち座れよ」


断る理由なんてねぇから
仕方ない

俺達は
ひとりで来ていた萩原と
同じテーブルに
着くことになってしまった


エミの表情が
硬いのは気になってたけど
とりあえず席について
注文をすませた


「彼女かわいいじゃん。
それに、わっかいなぁ」


「あ?あぁ・・ま~な。
若く見えんだよ
エミって言うんだ
よろしくな」


「もちろんもちろん。
エミちゃんよろしくね
エミちゃん何歳?」


「・・・」


息、してねーんじゃねーの?
ってくらい硬い表情で
エミは俺の顔を見上げた

何て言っていいか
困ってんだよな・・可哀想に。



「エミは18」


「高校生?」


「いや、卒業してる」


なんとなく
嘘をついてしまった


学生だと言えば
通ってる学校を
聞かれると思ったからだ


「そっかそっか
エミちゃん
こんなやつのどこがいいの~?
こいつ、ヘンタイだよ?(笑)」


「お前、変なこと言うなよ!」


「あはは(笑)
ごめんごめん。
あ、ラーメン来たぜ
食えよ」


「あ、あぁ」







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