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捨て犬
第16章 もう言うなっ
薄着のエミに
ダウンをかけ
俺は
そのダウンの上から
エミを抱きしめる


エミのカラダは
全身が小刻みに震えていて
どんなに強く抱きしめても

止まらない



エミは

どうにか
なっちゃうんじゃないかってくらい


泣き続けていた



「エミ・・・

寒いだろ?

部屋・・・入ろ?」



エミが
微かに頷き

エミが頷いたことに

俺は
ほっとしていた



肩を抱いてやりながら
ゆっくりと階段を上がり

部屋に入ると
冷えた体のエミを
ベットの上に座らせて
布団をかけてやった


「ちょっと待ってろよ?」


ココアを入れて
俺がベットに戻ると

やっと泣きやんだ
エミは


ポツンと
座っていた


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