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掌の官能小説
第13章 結婚紹介所
二人は高級ホテルで待ち合わせをしました。
そして、ホテルのレストランでフレンチのコースをいただきました。

里穂さんはお喋りで、晴哉さんは頷きながらお喋りを聞いていました。
多分、二人共とてもドキドキしていたと思います。
食事の後は、ホテルにお泊まりでしたから…

晴哉さんはワインを少量に、里穂さんは少し多めに飲んでいました。
晴哉さんは失礼があってはいけないと思ったから、里穂さんは恥ずかしさを紛らわす為に…

そして、デザートまで終えると、二人は無言になっていましたが、意を決したように、晴哉さんが立ち上がりました。
チェックを済ませると、
「行きましょう。」
里穂さんに手を差し出しました。
ほろ酔いの里穂さんは晴哉さんの手のひらに自分の手をふんわりと乗せると、優しく里穂さんの手を掴みエレベーターに向かいました。

エレベーターの中では二人きりで、繋いだ手は汗ばみ、無言で階数表示を見上げていました。
そしてエレベーターが止まると晴哉さんは里穂さんの手を引き絨毯の敷かれた廊下を部屋に向かって歩きました。
二人の鼓動は半端なく高鳴っていました。

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