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掌の官能小説
第14章 だって、好きだから!
自宅に戻ると既に美春が料理を作っていた。

「美春?会社辞めるの?」

「ええ。辞める事にしたの。」

「どうして?」

「部長との事が噂になってたから、辞めるの。」

「それだけ?」

「うん。それだけ。」
美春は何も言わないので佐山はそのまま深くは尋ねないでいた。



美春は会社を辞めてからは毎日のように佐山の自宅に来ていた。
そして、いつも激しく佐山を求めていた。

会社を辞めて、ふた月後に佐山に【結婚式招待状】を渡した。
「父親代わりに私をエスコートして欲しいの。」
いきなりの言葉に佐山は驚いた。

やはり、結婚は本当だったのか…

離婚もしていない、ふた周りも年上の男が22歳の女性にすがる事も出来ない。美春の未来に責任は持てない。

胸が張り裂けそうだったが、笑顔で返事をしたのだった。



結婚式の前日も普通に佐山のマンションに来て、佐山とセックスをしていた。
今日でおしまいだと思うと激しくしないではいられなかった。

「美春、美春。愛してる。」
その言葉に美春は嬉し涙を浮かべ喘ぎ声を上げていた。










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