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第11章 忘年会
くったりと力無くベッドに倒れ込む亜沙子。
頭を撫でながら「大丈夫?」と尋ねると、コクコクと頷いた。

「わたし、前田課長に頭を撫でてもらうの、好きです」
小さな声でそう言う。
「もう少し、このまましてもらっても良いですか?」
「ん、もちろん」

左手で腕枕をし、右手でサラサラの長い髪を、ゆっくり撫でる。
腕の中で、安心したように目を閉じている。

「…気持ち良くて、寝ちゃうかもしれません」
「いいよ」

しばらく撫で続けていると、すぅすぅと、寝息が聞こえてきた。
…本当に寝てしまったらしい。

頬を指でなぞってみる。
長い睫毛、白い肌、柔らかな唇。
無防備なその寝顔。

「かわいいなぁ」

思わず、声に出してしまう。


例えば。
例えばセフレなら。
割り切って、身体だけの関係で満足できるのなら…どれだけラクなんだろう。
身体以外を求めてはいけないと強く思いながら、求めてしまう。
身体以外。心。


俺がこんなことを思う資格なんてないのに。

「困ったな」

息を吐き、そっと腕枕を外す。
喉が渇いたなとベッドを降りようとすると、腕をキュッと掴まれる。

「ごめん。起こした?」

上半身をひねり、短くキスをする。
亜沙子は首を振り「どっか行っちゃうのかと思った」と呟く。

どこにも行かないよ

喉元まで出た言葉を飲み込む。
代わりに、また頭を撫でる。


「喉が渇いたと思って。亜沙子もいる?」
「はい」

備え付けの部屋着を着て、ミネラルウォーターを飲んで、手を繋ぐ。
またベッドに潜り込み、抱き合う。
何度もキスをする。
暖かい。

こんなに近くにいるのに、遠い。


「寝ててもいいよ」と言うと、首を振る。
「せっかくの時間だから」と、はにかみながら。

ねぇ、なんでそんなにかわいいこと言うの。
このままじゃ、ホントやばいから。

こないだ「好きだよ」って言ってしまった。
亜沙子は寝てしまったから、聞こえてなかったかもしれない。

本当は面と向かって「好きだよ」と言いたい。
「好きです」なんて言われたい。
けれど、それが亜沙子を困らせてしまうかもしれない。

「…課長?」
覗き込んでくる瞳。
「ああ、ごめん。あまりに、亜沙子がかわいいから」

そう言って唇を塞ぐ。
軽いキスのつもりがエスカレートしていく。

「もう一回、しよ」
耳元で囁いた。
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