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恋愛無双ーレンアイムソウー
第2章 初デート
「結子、ほら手」
恵に手を貸してもらいながら立ち上がる。
「お、お父さんも同意してるって…」
「ゆいこパパ、早く息子が欲しいそうよ」
「あー…」
ーーーそれ昔から言ってんだよなあ…
ついに蘭やめぐにまで言ったのかよ。
父親の口癖を思い出していると
蘭がニヤリと笑った。
「そーいう訳で明後日空けときなさい」
「明後日?私仕事なんだけど」
「仕事は昼間でしょ。夜よ、よーるーぅ」
「あぁ、夜ね。
…ってそのレンタルなんたらを
するつもりないよ、私」
「そう言うと思った。
だから特別にWデート設定にしたから
めぐりんも一緒よ。それなら良いでしょ?」
「え、めぐも?」
視線を向けると恵もニヤリと笑う。
可愛い顔が台無しだ。
「ふふ…楽しみ」
ーーーその顔は……男漁りだな。
恵の自分とは違うであろう目的に
結子は溜め息を吐いた。
「はあ……めぐが一緒ならいっか…」
「本当なら私が行きたいとこだけどぉ
オネエはダメみたいなのよー
ふんっ…ケチな企業なんだから」
ーーーそりゃーオネエはダメだろ。
結子が心の中でツッコミを入れると
恵がプッと吹き出した。
「蘭みたいなガチムチのオネエじゃ
BLかよ?!的な話になるもんね~ウケる!」
「失礼ね!私ガチムチじゃないわよ!
ガチガチって言ってくれる?!」
「え。ツッコむとこ…そこ?」
ーーー今更ながら…蘭の恋愛対象が
男性なのか女性なのか分かんないなあ。
「へえ~じゃあ腹筋見せて。
割れてなきゃガチガチと認めないよ~」
「勿論よ。ほぉら、とくとご覧なさい!
自慢のシックスパックよ!」
ーーーいやいや、話ズレてるから。
蘭が服を捲って腹筋を見せつけると
恵はまさかの反応をした。
「ふーん、ホントだ。
でも私割れてるの嫌いなんだよね~」
「は?割れてなきゃ認めないって
言ってたじゃない!」
「認めないだけ。好きとは言ってないもん」
「めぐりん…あんたやっぱ性格悪いわ…」
ーーーそうそう。可愛い顔してんのに
性格の悪さが邪魔してるんだよねえ。
二人の止まらないやり取りを見つめながら
結子は明後日の事を考えていた。
ーーーんまあ…何とかなるか。はよ寝よ。
結子は基本的には楽天家なので
それ以上深くは考えなかった。