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桜の季節が巡っても
第9章 邂逅の春
「逢いたかったひとがいた」
あまりに甘美なその響きが、泉夏の胸に深々と突き刺さる。
衝撃的な一言に、呼吸を忘れた。
信じられないような目で、彼を食い入るように見た。
あいたかった、ひと-?
「向こうに行ってから急に、気になり始めたひとがいた」
そんな泉夏の動揺などまるでお構いなしに、秀王は先を続ける。
「何故だか突然、日増しに、そのひとの事を考えるようになって」
誰。
「どうしてこんなにもそのひとを想うようになったのか、自分でもよく分からなくて」
誰の事を言っているの。
「直接そのひとに逢えば、何か分かるかもしれないと思った」
ねえ、誰?
私の知らない、どんなひと?
あなたにそんな甘い顔をさせるひとって。
あなたをそんな切ない顔にさせられるひとって。
私じゃない、誰-?
あまりに甘美なその響きが、泉夏の胸に深々と突き刺さる。
衝撃的な一言に、呼吸を忘れた。
信じられないような目で、彼を食い入るように見た。
あいたかった、ひと-?
「向こうに行ってから急に、気になり始めたひとがいた」
そんな泉夏の動揺などまるでお構いなしに、秀王は先を続ける。
「何故だか突然、日増しに、そのひとの事を考えるようになって」
誰。
「どうしてこんなにもそのひとを想うようになったのか、自分でもよく分からなくて」
誰の事を言っているの。
「直接そのひとに逢えば、何か分かるかもしれないと思った」
ねえ、誰?
私の知らない、どんなひと?
あなたにそんな甘い顔をさせるひとって。
あなたをそんな切ない顔にさせられるひとって。
私じゃない、誰-?

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