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桜の季節が巡っても
第9章 邂逅の春
言いながら、自分が一番辛くなる。
みんな、全部、自分の心の叫び。
やっと逢えた。
それだけじゃ満足出来ない。
ずっと一緒にいたい。
もう二度と、あなたと離れたくないの-。
「どれも全部、今更の事だ。言ったところでどうしようもない。どうにもならない。誰も幸せになれない。だから彼女に伝えようとも思わない」
-それが一番いい。
彼の放つ言葉は、どこまでも淡々としていた。
泉夏は哀しみを通り越して、別の感情が湧き上がるのを感じていた。
今更ってなに?
言ったところでどうしようもない?
どうにもならない?
幸せになれない?
一番いい-?
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