この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
一族の恥
第1章 お母さんへ
お母さん。
ぼくな、あのときのことはな。
死ぬまで誰にもな。
もちろん、里奈子にもやぞ?
ほんまのことは一切喋らんと黙っとこ思ってたけどな。
もし、お母さんまでぼくが悪い思ってるんやったら、ぼくは死ぬに死に切れん。
近い将来、まともな人間たちが創り上げた幻想の中の正義に、短い生涯を閉じられる身として、そんなやり切れんことはない。
俺はな、もう、たらふく酒を飲んだんや。
バイトにあげたってって言われとったぶんも飲んだった。
これ以上、もう言い訳はいらん。
なぁ、美津枝。
あんたは龍二を生んだ女や。
康生も、もう17歳や、時効や。
あえて教えたるわ。
龍二をあんな気違いに育てた責任や思って、よお聞けよ。
ぼくな、あのときのことはな。
死ぬまで誰にもな。
もちろん、里奈子にもやぞ?
ほんまのことは一切喋らんと黙っとこ思ってたけどな。
もし、お母さんまでぼくが悪い思ってるんやったら、ぼくは死ぬに死に切れん。
近い将来、まともな人間たちが創り上げた幻想の中の正義に、短い生涯を閉じられる身として、そんなやり切れんことはない。
俺はな、もう、たらふく酒を飲んだんや。
バイトにあげたってって言われとったぶんも飲んだった。
これ以上、もう言い訳はいらん。
なぁ、美津枝。
あんたは龍二を生んだ女や。
康生も、もう17歳や、時効や。
あえて教えたるわ。
龍二をあんな気違いに育てた責任や思って、よお聞けよ。