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The one …ただ一人の…
第9章 退院祝い
「曄良、今週の金曜日、オレ大学の卒業式。迎えに来て?」
日向が、コーヒーを淹れながら言った。
『迎えに行くの?』
「うん。仕事だったっけ?」
『大丈夫だよ。復帰するの、来週からだから。』
「本当に?」
『うんっ!なんか、恥ずかしいね』
曄良は頬をピンクにして、微笑んだ。
「みんなに、見せびらかしたい。」
『え!そんな……なんか…何着て行こう……』

あっじゃ、買いに行こう!!日向の目が輝いた!

『ダメっ、ムダ使いしないの!』
「ちぇーっ」
と唇を尖らせ、いじけている。

「嫌いになるよぉーだ」
『あっ……反則技っ!』
ふふっ、誰かさんと同じ手を使っただけだよ?と意地悪く笑った。
「いいの?嫌いになっても?」
『ダメっだけど…』
「じゃ、行こっ?」

日向は異様にテンションが高かった。
曄良は、もうされるがままになっていた。
高級なブティック。
またしてもVIPと書いてあるその部屋に通され、次から次へと運ばれてくる服に、袖を通す。
「どれも似合うね。全部買ったら?」
『ダメだよっ。1着だけにして。じゃないと心臓止まる。』
「大袈裟だな。」
じゃ、と言って、ローズピンクのワンピースを手に取った。それに合わせてグレーのカーディガン。
それとこれも。とレモンイエローの可愛いセットアップのスーツを選んだ。
じゃ、これに合わせて、靴とバックね。

『1着でいいよっ。』

「このピンクは卒業式で、こっちは挨拶の時着てきて。親父に紹介するから。その時にね。」

とウインクする。
『あっ、あっ、挨拶……。』
固まった。でも、そうだよね。結婚するって事は山野辺グループの代表に会わなくちゃいけないって事で。

『ハードル、高いなぁ。』
「そんな事ないよ。思ったより低いと思うよ。」
ニッコリ笑う日向に目をやり、ため息を吐いた。

「オレの方がハードル高いよ。マスターもう、カンカンだもん。見て!」
と言って、携帯の画面を見せてくる。
今朝から怒涛の如く、着信とメールが兄から来ていて………
「ねっ?」
顔が引きつっている日向をみて、
曄良は思わず、吹き出してしまった。
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