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The one …ただ一人の…
第10章 卒業式
金曜日、日向に買ってもらった服を来て、髪形を整え、メイクをチェックし、店に降りて行く。
『おっ、似合ってるじゃないか?』
兄の譲はグラスを拭きながら答えた。
「本当?なんか、落ち着かないの。」
『なんなら店閉めるから、俺とデートするか?』
もう馬鹿っ!
顔を赤くして、店を出て行く。
『アイツ、中々いい趣味してるな。』
と顎に手を当てニヤニヤしながら、曄良を見送った。
日向は卒業式を終えると、正門に向かい、曄良を探した。
「日向!」
後ろから朋也が走って来た。
「曄良さん、呼んだんでしょ?」
『ああ。12時に正門でって言ったんだけど。』
正門の辺りで、人集りが出来てる。
朋也が、なんだろ!なんかやってるのかな?
と走って行く。
『野次馬かっ…』
そうすると、日向を手招きした。
「日向ぁ!大変!早く‼︎」
『んっ?』
ゆっくり、歩いて行くと、フラッシュが焚かれ、キャーキャー大騒ぎになっている。次の瞬間、目を見開いた。
女も、男も、その1人と写真を撮るのに人集りになっていた。
曄良?
『ちょっと、通して。』
人を掻き分け、曄良の所に近づくと曄良の腕を掴んだ。
『曄良っ!』
「あっ、日向!良かった。助けて。」
なんでこんな事になってるんだ?
「最初は沙都子ちゃん達と写真撮ってたんだけど、ドンドン人が集まって来ちゃって。」
『沙都子ちゃん?』
辺りを見回すと、いつか曄良が助けた女子と咲世子の取り巻きだった連中がいた。なんでこいつらと?
周りが煩くて、話にならない。
『曄良、掴まって。』
そういうと、曄良をお姫様抱っこした。曄良は恥ずかしさのあまり顔を日向の首筋に埋めた。
『こいつ、オレの彼女なんで、返してもらいます。失礼!』
そう言って、人混みを掻き分け、人の居ない方へ歩き出した。
周囲の女子はキャーキャー奇声を発している。
男共はガッカリした様相でこちらを目で追っていた。
「ごめんね。」
小さく謝る曄良に、曄良は悪くないっ、と耳元で言う。
人混みから抜け、ベンチがある所まで来ると、曄良をそっと降ろす。
「あービックリした。」
『おっ、似合ってるじゃないか?』
兄の譲はグラスを拭きながら答えた。
「本当?なんか、落ち着かないの。」
『なんなら店閉めるから、俺とデートするか?』
もう馬鹿っ!
顔を赤くして、店を出て行く。
『アイツ、中々いい趣味してるな。』
と顎に手を当てニヤニヤしながら、曄良を見送った。
日向は卒業式を終えると、正門に向かい、曄良を探した。
「日向!」
後ろから朋也が走って来た。
「曄良さん、呼んだんでしょ?」
『ああ。12時に正門でって言ったんだけど。』
正門の辺りで、人集りが出来てる。
朋也が、なんだろ!なんかやってるのかな?
と走って行く。
『野次馬かっ…』
そうすると、日向を手招きした。
「日向ぁ!大変!早く‼︎」
『んっ?』
ゆっくり、歩いて行くと、フラッシュが焚かれ、キャーキャー大騒ぎになっている。次の瞬間、目を見開いた。
女も、男も、その1人と写真を撮るのに人集りになっていた。
曄良?
『ちょっと、通して。』
人を掻き分け、曄良の所に近づくと曄良の腕を掴んだ。
『曄良っ!』
「あっ、日向!良かった。助けて。」
なんでこんな事になってるんだ?
「最初は沙都子ちゃん達と写真撮ってたんだけど、ドンドン人が集まって来ちゃって。」
『沙都子ちゃん?』
辺りを見回すと、いつか曄良が助けた女子と咲世子の取り巻きだった連中がいた。なんでこいつらと?
周りが煩くて、話にならない。
『曄良、掴まって。』
そういうと、曄良をお姫様抱っこした。曄良は恥ずかしさのあまり顔を日向の首筋に埋めた。
『こいつ、オレの彼女なんで、返してもらいます。失礼!』
そう言って、人混みを掻き分け、人の居ない方へ歩き出した。
周囲の女子はキャーキャー奇声を発している。
男共はガッカリした様相でこちらを目で追っていた。
「ごめんね。」
小さく謝る曄良に、曄良は悪くないっ、と耳元で言う。
人混みから抜け、ベンチがある所まで来ると、曄良をそっと降ろす。
「あービックリした。」