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The one …ただ一人の…
第11章 親父の企み
「山下さんは優秀です。字が綺麗な人は仕事が出来る人です。それにかなり強い人です。必ず日向を守ってくれます。そして、日向、私は日向以外の人を好きにならない。」
『曄良…』
日向が抱きしめようとすると、何故か山下が割り込んでくる。そして跪き、曄良の手を取った。

「この山下、曄良さんに忠誠を誓います。曄良さんの命により、日向さんの秘書として全身全霊を尽くし仕事をさせて頂きます。」

では、私はこれで。と曄良の手にキスを落とし、下がっていった。

『親父!あいつは、何なんだ!キザ野郎!』

イライラする日向に、曄良がゆっくり抱きついてくる。

『曄良?』

「大丈夫、あの人、ちょっと意地悪だけど、日向を守ってくれる。」

『曄良…』

山野辺社長はニコニコして、2人を見つめた。
曄良は、ハッとして、照れ臭そうに社長の顔を見た。

『曄良ちゃんは流石、人を見る眼を持っている。私も同意見だ。だから山下を選んだ。それに山下は曄良ちゃんへの愛も半端ない。』

だから、なんでそんな奴!

『万が一、お前が守れない事態になっても、山下が必ず曄良ちゃんを守ってくれる。』

『曄良はオレが守る!』

日向は面白くないという顔をしていた。そして深いため息を吐いた。

そして、怒涛の4月を迎える事になる。
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