この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
The one …ただ一人の…
第13章 トラウマの元凶
曄良は、渋谷の駅を出ると、職場へと急いだ。
「もう、ギリギリだよ。」
ちょっと焦りながら、crownの看板がかかったショップのドアをくぐる。
「おはようございます。」
と挨拶して、目の前に立っている人物に曄良は固まった。
『やぁ、久しぶり。曄良。』
「あっ…田城…さん?」

昔、曄良を振った、田城がそこにいた。

結城さんに手招きされ、慌てて自分のデスクに座る。
結城さんが耳打ちした。

「ロンドンから昨日帰って来たんだって。所長に挨拶しに来たらしいよ。」

ミーティングルームで所長と話をしている田城は、視線に入ってくる曄良を目で追っていた。
数段、綺麗になった。色艶が出たな…。
「田城さん、ロンドンに行かれてたんですね。」
と所長は素っ気なく言った。曄良との一件があって、田城には良いイメージがなかった。

『日本に帰って来たら、crownの評判を聞いて、ちょっと拝見したくなりましてね。随分と中も良い雰囲気に、内装変えたんですね。素敵ですね。女子に人気があるのがわかります。』
田城は優雅に紅茶を飲みながら、足を組み替えた。
「褒められるのは、喜ばしいです。でも、内装で、お客様が増えているとは思ってません。」
所長は何故か喧嘩腰で物を言う。
『わかってますよ。優秀なスタッフの力ですよね。』

「はい。」

『で、ご相談なんですが、うちのグランドリアホテルと提携を結んでくれませんか?』

「えっ?提携?」

『うちのホテルで行われる挙式披露宴を、全てcrownさんに依頼したいんです。』
「はぁ」
『依頼料として、料金の20%を上乗せして、そちらにお支払いする形で。と思っています。』
「いや、でもうちは今までのスタイルを崩したくないんです。」
『断るのは何時でも出来ますから、少し考えて見て下さい。お返事は急ぎませんので。』

所長は断るの一点張りだったが、田城は取り合わず、とりあえず今日の所はと、席を立った。
/303ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ