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The one …ただ一人の…
第15章 婚約者
「この子の肌、絶品ね。私も堪能したわ。」
真希はふふふっと笑うと、私、女も抱けるのと呟いた。
狂ってる…この女……。
日向はそう想うと、フッと微笑んだ。
『満足したなら、良かったな。こいつは返してもらうぞ。』
真希は、日向のその反応が気に入らなかった。
「なんで、怒らないの?なんで泣き叫ばないの?」
『生きてたからだ。』
日向は強い口調で言い放った。
『曄良が生きていればそれでいい。誰に抱かれようと、そんな事はちっぽけな問題だ。』
「じゃ、殺せば良かった。」
『お前も、曄良を堪能したんだろ?』
真希をゆっくりと見つめた。
『殺せないよ……お前に曄良は殺せない。』

外が騒がしくなる。親父が呼んだ警察が来たようだ。
ドアから何人もの警官が入ってくる。
真希の頬に涙が伝った。
日向は、ゆっくりと部屋を後にした。


病院に行き、色々検査して、中には出されてなかった事に少し安心感を覚えた。曄良は、意識を取り戻したら、大丈夫だろうか……今はその方が心配だった。

ベッドに横たわる曄良を、頭を撫でながら見つめていた。もう何回目だろう。こんな曄良を見るのは……

「ん……」
『曄良?』
曄良はゆっくりと目を開けた。虚ろな目をしていたが、次第に意識がはっきりしてくる。
「あ…日向……私…」
曄良を抱き起こすと、そのまま抱きしめた。
『良く、頑張った。ごめんな……巻き込んで。』
曄良は、涙が頬を伝った。首を振る。
「日向は、何もされなかった?大丈夫……だった?」
日向はその言葉に泣きそうになる。
『オレを心配してたの?』
「だって……」
日向は、曄良の唇を指で辿る。
『キスしてもいい?』
曄良は、頬をピンクに染めた。
日向はゆっくりと唇を重ねた。曄良の柔らかい唇を味わうように、優しいキスをする。
「……そうだ。山下さんは?撃たれて……」
『無事だよ。ちょっと出血が多かったけど、大丈夫だよ。』
「良かった…」
『人の心配ばっかりだな、曄良は……』
そう言って、日向は曄良を抱きしめた。
「ごめんね……あの…私……」
『生きてたから良い……』
『それで、いい。』
曄良はゆっくりと日向を見つめると頬に涙が伝った。
「約束したから。何が起きても生きてるって。」
『うん。ありがとう。』

日向は、曄良をギュと抱きしめた。

ドアが急に、開いた。
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