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The one …ただ一人の…
第1章 出逢い
桜が一年に一度の満開の時を迎えている。
ピンク色の花に多くの人が魅了されている。
桜並木を抜けて、下北沢の駅近くにそのカフェがあると聞いて、日向は探していた。
「えーっと、ライル、ライルと」
駅から少し離れた、少し静かな通りにそれはあった。
「カフェBAR「ライル」とこれだな。」
窓ガラスにアルバイト急募!!の貼紙を見つけ、それを剥がすと店の中に入る。
『いらっしゃいませ。』
重低音の心地よい声が店内に響く。
「あの、このチラシ見たんですが。」
とアルバイトのチラシを見せる。
『ああ、アルバイトね。』
その男は、日向から視線を逸らすとグラスを拭いた。
「オレじゃダメですか?あっ履歴書っ!」
鞄から履歴書を取り出して、マスターらしきその男に渡す。
履歴書に目を通し、
『ん、大学4年生って、これから就職活動とか忙しいんじゃないのか?』
顎に手をやり、怪訝そうに日向を見た。
「それは大丈夫です。実家を継ぐ事が決まっていて。」
『実家?』
「田舎の方で、民宿を。」
民宿ねぇ〜。と眉を寄せて顎に手をやると考え込んだ。
「接客を経験したいんです。」
『夜はBARになるから、酔っ払いもいるぞ。』
履歴書をテーブルに置く。
「経験になります。」
しばらく考え込むと、日向に視線を向け、下から舐めるように見上げる。
『ルックスも良いし、良いぞ。』
「えっ」
『採用だ。』
「ありがとうございます!」
日向は勢いよく頭をさげた。
やった!!と心の中でガッツポーズをした。
『で、週どのくらい入れる?』
「あっ、大学の授業の時以外全部入れます。大学終わってからも来れますし。」
眉を上げ、日向を見た。
『金困ってるのか?あまり張り切るなよ。身体を壊すぞ。』
「あっ、大丈夫です。こう見えて鍛えてますから。」
あっそう。と呟くと
『他にバイトもいないし、来れる時に来てもらっていいから。』
あっそれから、
『俺は早瀬 譲。ここのマスターだ。よろしくな…』
「よろしくお願いします。」
やった!これで彼女に…会える!
日向は心の中で、想いを馳せる。
ピンク色の花に多くの人が魅了されている。
桜並木を抜けて、下北沢の駅近くにそのカフェがあると聞いて、日向は探していた。
「えーっと、ライル、ライルと」
駅から少し離れた、少し静かな通りにそれはあった。
「カフェBAR「ライル」とこれだな。」
窓ガラスにアルバイト急募!!の貼紙を見つけ、それを剥がすと店の中に入る。
『いらっしゃいませ。』
重低音の心地よい声が店内に響く。
「あの、このチラシ見たんですが。」
とアルバイトのチラシを見せる。
『ああ、アルバイトね。』
その男は、日向から視線を逸らすとグラスを拭いた。
「オレじゃダメですか?あっ履歴書っ!」
鞄から履歴書を取り出して、マスターらしきその男に渡す。
履歴書に目を通し、
『ん、大学4年生って、これから就職活動とか忙しいんじゃないのか?』
顎に手をやり、怪訝そうに日向を見た。
「それは大丈夫です。実家を継ぐ事が決まっていて。」
『実家?』
「田舎の方で、民宿を。」
民宿ねぇ〜。と眉を寄せて顎に手をやると考え込んだ。
「接客を経験したいんです。」
『夜はBARになるから、酔っ払いもいるぞ。』
履歴書をテーブルに置く。
「経験になります。」
しばらく考え込むと、日向に視線を向け、下から舐めるように見上げる。
『ルックスも良いし、良いぞ。』
「えっ」
『採用だ。』
「ありがとうございます!」
日向は勢いよく頭をさげた。
やった!!と心の中でガッツポーズをした。
『で、週どのくらい入れる?』
「あっ、大学の授業の時以外全部入れます。大学終わってからも来れますし。」
眉を上げ、日向を見た。
『金困ってるのか?あまり張り切るなよ。身体を壊すぞ。』
「あっ、大丈夫です。こう見えて鍛えてますから。」
あっそう。と呟くと
『他にバイトもいないし、来れる時に来てもらっていいから。』
あっそれから、
『俺は早瀬 譲。ここのマスターだ。よろしくな…』
「よろしくお願いします。」
やった!これで彼女に…会える!
日向は心の中で、想いを馳せる。