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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第8章 熱くなる胸
「お前さ…いちおう俺より年上だろ?話途中で走って逃げるとか何処のガキだよ」
一旦、開いた扉が
また──力ずくに閉められる。
扉とハルトの間に挟まれたミレイは、完全に逃げ道を失った。
「こっち向けよ」
「…ッ いやだ」
走った後遺症で息が切れている。
「…さっ、さっきの女の人はどうしたの…!?」
「ンなもんとっくに帰らせた」
顔のすぐ横に手を突かれ、ドアノブを握る手にハルトの手が重ねられた。
「……!?」
ドクン...
“ なにこれ…? ”
息が切れているせいか。
胸のドクドクがさっきよりも激しくなっている。
…それに熱い。
胸も、顔も、身体も
「ハァ…、ハァ…、ぁ…」
「…んだよ、その声」
彼女の異変に目ざとく気付いたハルトは、身体をぴたりと付けて問い詰める。
「…俺に欲情してんの?」
「ま…さか、…そんなわけ……!!」
「耳が赤い…」
後ろからではミレイの顔を見れないが、赤く染まった彼女の耳が栗色の髪から覗いている。
ハルトはその耳に吐息を吹き込みながら
妖しい声で囁いた。