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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第2章 入学式
ボディーガードを目指す女性がいること自体は特に珍しくもないし、実際に女性ガードマン(ガードウーマンと言うべき?)は沢山いる。
ただこの場所にいることがマレなのである。
女性ガードマンは希少価値が高い──。
であるから、どこの養成校出身だろうと就職先は保証される。
LGAに入るのは男だろうと至難のわざで、わざわざそんな苦労をしてここに来ようとする女はいないのだ。
しかしミレイは、ある信念を胸にこの養成校に進むと決めた。
「──…」
まるで音楽ホールのような講堂の中、自分の名が記された席に座った彼女は胸ポケットに入れていたブローチを取り出す。
ブローチはぱかりと開き
そこには二つの銀バッジが──。
彼女はそれをしっかりと握り締めた。