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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第3章 その暴君、天才につき
「…えっ…君、女?」
「……っ」
式が終わり退場待ちをしている間、隣の男が素っ頓狂( スットンキョウ )な声をあげてミレイを見下ろした。
「そうよ」
別に隠すつもりもないが、女だとばれるのは緊張する瞬間だ。
「びーびったー。背が低いから変だと思ったんだ。何センチ?」
「162センチ」
「小っさ…っ、いや、女だと高い方なのか?…というか名前は?こっち先に聞くべきだよな、ごめん」
「……ふふ、枢木よ」
初対面なのによく喋る男だ。
だが敵意は感じない。とりあえずミレイは胸を撫で下ろす。
「俺は久保山」
「久保山くんね」
「そ、久保山 ナツ」
歳は彼女と同じ、18歳だそうだ。
“ 雰囲気とか話し方とか、高校の時の彼氏に似てるな… ”
何にしても、親しみやすい。