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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第10章 奴隷宣告
ミレイは何も言えず固まってしまった。
「ク…ククっ…なんだその顔は…。露骨に嫌そうだな」
だって、奴隷なんて言われたら不安しか感じない。
「…ま、…あんたが俺の奴隷なら…?主人の名を知る権利くらいはあるんだろう」
「──…」
「東城、カルロだ」
「東城……?」
男がミレイに告げた名は
彼女にとって非常にタイムリーで
彼女の日常を掻き乱す名前だった。
「あなたはスミヤさん達の…兄弟?」
その事実を知っても彼女が妙に落ち着いていられるのは、頭のどこかでうすうす勘づいていたからだろう。
「スミヤ?──ああ…、あいつを知ってるのか」
「わたしは今…東城家の部屋に住んでいます」
「……へぇ」
物珍しそうな目が、座る彼女をじろりと眺める。