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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第11章 ツカマエタ
引き金を引いても──何も起きなかった。
「メンテナンス中だからね。もちろん銃弾はぬいているさ」
ケロリとした声で言ってのける。
しかしミレイは声も出せないくらい驚いたせいで、しばらく動けないでいた。
「駄目でしょー?他の男の話をして、僕に嫉妬させるなんて」
「…他の男、って…ッ スミヤさんの兄弟ですし」
「──…黙って」
「……っ」
スミヤは銃を突き付けたまま彼女に詰め寄る。
縁側の板張りに片手をついて、顔を近付けてきた。
「…もし…──これで君の心を撃ち抜けたら」
「……ッ」
「──君は、僕に惚れてくれるの…?」
「…からかわないで…ください…//」
顔が真っ赤だ。
「確かに今はからかってるけど、僕の気持ちは本物だよ?」
「…!それって」
「嫉妬するくらい……──ってこと」
とろけるくらいの甘い声で
囁かれた言葉は……ミレイにしか聞こえない。