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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第13章 逃走

何あれ、カップルのケンカ?
それよりあの女の子も生徒か?珍しいな。
どっかの職員じゃね?
彼氏のくせに泣かせてやんの~。
「…ぃ…ッ」
周囲から好奇の目が集まっている。
「久保山くん、わたし……」
「…は…っはい!」
「わたし帰りたくないの…!!」
「…帰りたくないって…どこへ?」
「──…あの家」
“ あの家って、理事長のとこか? ”
それしか考えられない
「……!」
もしかして
さっきの紅い痣を付けたのは…
ナツはさっと真剣な顔に戻って、そして目の前のミレイを見下ろした。
「東城三兄弟に、なんかされた?」
静かなトーンで聞いてみる。
ミレイはそれに答えるかどうか躊躇った後、頬を流れた涙を手の甲でぬぐった。

