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第14章 訊問

「か…彼女って…!?」

「枢木ミレイ、18歳。学生ID 1K1036の新入生だよ。…そろそろ家に戻ってきてもいい時間なんだけれどね、どうも…遅くて」


ナツは両手で缶を持ったまま、後ろの自販機にべたりと背中を付けた。


“ もしかして東城家の人間なのか？ ”


ちょっと待てよ。

黒髪に右目のホクロ…、……まさか


「東城スミヤ…ｯ ｻﾝ…ですか？」

「…そうだよ」

「……！」


東城スミヤ…！

あらゆる銃器を巧みに操り、混乱した現場でも狙った相手だけを正確に撃ち抜く腕と度胸を持つ。

どんな強面のスナイパーかと思えば…


“ 案外、背も低くて弱そう…!? ”


「──ねぇ君」

「は、はい！」


見下ろすかたちで相手を観察していたナツは、大物の登場にすっかり緊張していた。