この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第14章 訊問

「男同士ならキスはいらない…?ほしいならいくらでもあげるよ」
「……ゴクリ」
殺される……!!
いや、殺されることはないだろうけど。
でもぜったいに死ぬ!死ぬー!
“ もうダメだぁぁ ”
追い詰められた獲物は、自分の死期を悟ったのか大人しくなる。
自分はここで喰われるんだと、動けもしないで涙目になっていた。
「…グスッ」
「──…」
どう料理しようかと考えているのだろうか。
捕食者はナツの顎を持ったまま微笑んでいる。
──そして、不意に空を仰ぎ見た。
「……。雨が…」
「……ヘ?」
「雨が降りそうだね」
「…あめ……?」
「うん」
スミヤの言葉を合図にしたかのように
ポツリ落ちてきた雫が、彼の頬に線を作った。

