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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第16章 Mission.2 ~ 逃避せよ

──
「あの…ッ!…さすがに、そこまで一緒は…!!」
「……」
「お願いしますっ!…手錠が外れるまで我慢してくれませんか───…って、あれ」
「…あんた、本当に馬鹿だね」
トイレまでの狭い廊下を曲がりながら、なんとかそれだけは許して欲しいと抵抗するミレイ。
トイレの扉の前にきたところで、頭を下げて頼む彼女だったが…
カルロはそこを素通りした。
「……?」
「こっちに、来い…」
トイレを通りすぎた突き当たりには、店の裏につながった勝手口がある。
カルロは真っ直ぐそこに進んで戸を開けた。
ギイッ....
きしみながら開いた勝手口。
「どうして、こんな所から外に…?」
「店の入り口。─…刺客が、待ち伏せしていた」
「……!」
「このまま店を離れる…」
ミレイは全く気付けていなかった。
なんの警戒もなしに考え事をして……
まさか、刺客に見張られていたなんて。

