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第16章 Mission.２ ～ 逃避せよ

「待って！カルロさん…っ」

ミレイも立ち上がり、彼を呼び止めた。

カルロには聞きたいことができてしまったのだ。


どうして母を知っているのか。

そして

どうして３年前…自分を助けてくれたのか。



「…ついてくるな」


「急にどうしたの……!?」


「……」



カルロはいつもより速足に、路地を抜けて表通りに出ようとする。


ミレイは後ろから彼の腕を掴んだ。


「ちゃんと教えて下さい！」

「……っ」


するとカルロは反射的にその手を振り払い

再び彼女を見下ろした。


「──…俺に、触れるな」


初めて見せる動揺。

恐怖の色を含んだ目。



「俺に関わるな……」


「……!!」


「……殺すよ」




そう言い残したカルロは表に出ていってしまう。

そこは他の生徒で賑わっていて、彼の姿をあっという間に隠してしまった───。









───…